不定積分 数学III 積分法

積分計算を確実に計算するための4ステップ

積分計算は考えるコツと順番を覚えると簡単

高校数学では積分の計算方法を学びます。しかし、いろいろな積分方法が出てきてややこしく、はじめのうちは混乱してしまうことが多いでしょう。積分計算は、その積分がどの計算方法をすれば解決するのかが分からなければ、上手く行きません。

実は、積分計算には、考えるコツと順番があります。基本的には、この順番に沿って試してみることで上手くいくことが多いです。

最初に、順番を説明します。上から順に試していきます。

[box04 title="積分計算の順番"]

  1. 原始関数がすぐわからないか?
  2. 特殊基本関数か?
  3. 部分積分か?
  4. 置換積分か?

[/box04]

ひとつずつ説明していきます。

原始関数がすぐわからないか?

積分には、最低限覚えておかなければいけない基本的な公式があります。主な初等関数について、積分公式を確認します。

[box04 title="原始関数がすぐわかる関数"]

  • \displaystyle\int x^\alpha dx=\dfrac{1}{\alpha+1}x^{\alpha+1}+C\quad (\alpha \neq 1)
  • \displaystyle\int \dfrac{1}{x}\,dx=\log |x|+C
  • \displaystyle\int \sin x\,dx=-\cos x+C
  • \displaystyle\int \cos x\,dx=\sin x+C
  • \displaystyle\int\dfrac{dx}{\cos^2 x}=\tan x+C
  • \displaystyle\int\dfrac{dx}{\sin^2 x}=-\dfrac{1}{\tan x}+C
  • \displaystyle\int e^x\,dx=e^x+C
  • \displaystyle\int a^x\,dx=\dfrac{a^x}{\log a}+C

[/box04]

当然、これらは見た瞬間にすぐに書けるように覚えておく必要があります。特に、\displaystyle\int a^x\,dx=\frac{a^x}{\log a}+Cはとても忘れやすいので、気をつけて下さい。

積分を見たら、まずは原始関数がすぐに分かる基本的な関数でないかを確認します。

特殊基本関数ではないかを確認しよう

原始関数がわからなければ、次に疑うのは特殊基本関数ではないか?ということです。

特殊基本関数とは、直ちに積分できる被積分関数の形です。

次の2種類を覚えておきましょう。

  • \displaystyle\int \frac{f'(x)}{f(x)}\,dx=\log |f(x)|+C
  • \displaystyle\int \{f(x)\}^\alpha f'(x)\,dx=\frac{1}{\alpha+1}\{f(x)\}^{\alpha+1}+C

特に、2番目で\alpha=1のときである

\int f(x)f'(x)\,dx=\frac{1}{2}\{f(x)\}^{2}+C

はよく出てきます。

特殊基本関数は4番目のステップである置換積分の一部なのですが、置換積分まで考える前に特殊基本関数ではないかを2番目のステップで確認して下さい。積分計算の高速化のために非常に重要なステップです。

部分積分ではないかを確認しよう

次に、部分積分ができないかを考えます。

部分積分は、

\int f(x)g'(x)\,dx=f(x)g(x)-\int f'(x)g(x)\,dx

を使うことでf(x)の次数を下げることが出来る積分法です。これは主に

  • x^ne^x
  • x^n\sin x,\,x^n\cos x
  • \log x,\,x^n\log x

の形で使うことができます。

部分積分を繰り返すことで、多項式x^nなどの次数を下げて解決することができます。ただし、\log xが入っているときは\log xの方を微分しなければいけません。

最後に置換積分ではないかを確認しよう

置換積分は、上の3つのステップをすべて検討し尽くしてから考えて下さい。

教科書では、置換積分が登場する段階が早すぎます。実際に、「改訂版 高等学校 数学III(数研出版)」の積分法の章では、見出しが「置換積分法と部分積分法」となっています。

教科書を読んだだけの人の中には、

[chat face="seito.jpeg" name="生徒" align="left" border="red" bg="none" style="maru"]置換積分は部分積分よりも先に考えなければならないのかな[/chat]

と思っている人が少なくありません。これは教科書の作りが悪いことが原因です。

しかし、本当は逆です。置換積分は部分積分よりも後に検討して下さい

初心者の人は、積分を見れば何でもかんでも置換積分だと思って、すぐ闇雲に置換してしまいがちです。しかし、それでは積分はうまくなりません。

積分がうまくなるには、まず式をよく見て、どのタイプの積分に該当するのかをよく吟味する練習を重ねることが一番です。そのために、まず適当に置換するクセを治すことが効果的です。

また、置換積分には2つのタイプがあり、その区別をつける練習もする必要があります。置換積分については他の記事にて詳しく解説します。

今回は、あくまで積分を考える順番を紹介するにとどめます。

まとめ

積分計算をするときは、積分のタイプをしっかりと見極めましょう。次の順番で考えます。これを必ず頭に入れておいて、いつでも使えるようにして下さい。

[box04 title="積分計算の順番"]

  1. 原始関数がすぐわからないか?
  2. 特殊基本関数か?
  3. 部分積分か?
  4. 置換積分か?

[/box04]

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

岡田

ラディカル高校数学管理人の岡田です。地方公立高校から一浪して東京大学理科一類に合格。現在工学部在学中。都内で塾講師として高校数学を教え、100人以上の生徒を見てきました。自分の経験を活かして高校数学をわかりやすく教える活動をしています!

-不定積分, 数学III, 積分法