式の計算 数と式 数学I

単項式と多項式と次数と係数

前回は、文字、つまり定数と変数について解説しました。

今回は、実際に文字を使った計算をしていきます。

単項式

前回、文字の解説をしたときに、数字と文字の間の\times記号は省略できるという話をしました。

このように、数や文字、それらをかけ合わせて出来る式のことを単項式といいます。

単項式の数の部分を係数、文字の個数を次数といいます。

例えば、3aの係数は3、次数はaを1回かけているだけなので1です。

3a^2は係数が3、次数はaを2回かけているので2です。

-12x^4は係数が-12、次数はxを4回かけているので4です。

単項式という言葉は覚えても覚えなくてもいいですが、係数と次数は必ず覚えてください

2種類以上の文字を含む単項式

単項式の文字は1種類とは限りません。2種類以上含まれているときもあります。例えば、3x^2yなどです。

このとき、係数と次数はどのように考えればよいでしょうか。

ここで重要となるのは、前回解説した定数と変数の概念です。

一般に、次数とは変数の次数のことを指します。逆に、係数とは変数以外の数字すべてを意味します。

つまり、単項式においても、何を変数と見て、何を定数とみるかによって、係数も次数も変わってくるのです。

もちろん、単項式の表示自体は変化しません。どのように見方を変えるかが大切だということです。

また、変数は1つだけでなく2つ以上を同時に変数と見ることも出来ます。そのときは、異なる文字まで合わせてかけた数の合計が次数になります。

3ab^4x^2yについて考えます。

xを変数と見れば、3ab^4x^2y(3ab^4y)x^2と見ることが出来て、係数は3ab^4y、次数は2です。

bを変数と見れば、3ab^4x^2y(3ax^2y)b^4と見ることが出来て、係数は3ax^2y、次数は4です。

xyを変数と見れば、3ab^4x^2y(3ab^4)x^2yと見ることが出来て、係数は3ab^4、変数はxを2回とyを1回の合計3回かけているので次数は3

この練習はとても大切なので、必ず自分でもやってみてください。特に、何を変数にして、その結果次数がいくつになるのかを意識して練習してください。

ココがポイント

同じ数式でも、次数がいくつであるかで解法が全く異なります。

一般に、次数は低いほうが問題は解きやすいです。2次よりも1次、3次よりも2次・・・というふうに、次数を落としていくのが数学の問題を解く上で基本になります。

そのため、いま自分が考えている数式の次数がいくつなのか?を常に把握する習慣がとても大切なのです。この見方が身についていないと、次数の高すぎる数式をいじり続けていて、いつまでも解けない・・・という袋小路になることがあります。

多項式

多項式は、単項式の和(と差)で作られる式です。

x^2+xy-3y^2などです。

単項式は、項が1つの多項式なので、多項式に含まれます。

また、単項式といちいち言うのが面倒なので、ということがあります。

例えば、x^2+xy-3y^2の2番目の項はxyです。

多項式のことを、整式ということがあります。意味は同じです。

整式の「整」は整数の「整」と同じなのですが、「係数が整数の多項式」という意味ではありません係数が整数でなくても整式といいます。

例えば、

\frac34x^3-\frac12y

も立派な整式であり多項式です。

「整」という文字に引っ張られないように注意してください。

当サイトでは、ややこしいのでできるだけ整式という言葉は使わないようにしますが、問題文に出てくることがあるので覚えておいてください。

同類項

次数が同じ項のことを同類項といいます。同類項同士は1つにまとめて整理することができます。

まとめた結果、多項式の中で最も高い項の次数を多項式全体の次数と言います。最も高い次数のことを最高次と言います。

\begin{aligned} &\phantom{=}4x^2-2x-5-3x^2+8x-3\\ &=x^2+6x-8\end{aligned}

最高次が2なので、これは2次式です。

\begin{aligned} &\phantom{=}3a^2-ab+6b^2-5a^2+9ab-4b^2\\ &=-2a^2+8ab+2b^2\end{aligned}

定数項

多項式において、変数を含まない項を定数項と言います。

例えば、xを変数としたときに、ax^2+bx+cのうちcが定数項です。

今後のヒントとして、「定数項は邪魔」ということを覚えておいてください。定数項を上手く消すことが重要になってくる問題があります。

降べきの順と昇べきの順

ある文字を変数として注目して、次数が大きい方から順に並べていくことを降べき(こうべき)の順といいます。

逆に、小さい方から順に並べていくことを昇べき(しょうべき)の順といいます。

ちなみに、べきはと書きます。文字を何回掛けたか、という累乗の意味です。

基本的には、降べきの順に書いておけばよいでしょう。昇べきの順で書く機会はあまりないかもしれません。

2x^2-1+5x+x^4-3x^3を降べきの順に整理すると、x^4-3x^3+2x^2+5x-1です。

 

今回のまとめ

  • 係数と次数を意識しよう
  • どの文字を変数として注目するかで次数は変化する
  • できるだけ次数が低くなるように見方を変えてみよう
  • 同類項をまとめて降べきの順に整理しよう

 

 

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岡田

ラディカル高校数学管理人の岡田です。地方公立高校から一浪して東京大学理科一類に合格。現在工学部在学中。都内で塾講師として高校数学を教え、100人以上の生徒を見てきました。自分の経験を活かして高校数学をわかりやすく教える活動をしています!

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